文鳥も生きている限り、さまざまな病気にかかる事があります。
普段から文鳥の様子を観察し、いち早く異常に気付けるようにしたいものですね。
ここでは『そ嚢(そのう)』という、文鳥の体の部分の病気について記しています。
「そ嚢って何?」「どんな病気?」「予防法はある?」
そんな疑問はここで解消しちゃいましょう!
食滞
文鳥の食道には「そ嚢(そのう)」という部分があり、食べたエサを一時的にため、少しずつ胃に送っています。
文鳥は体温を保つためにエサを切らさないようにしなければなりません。
そ嚢にエサをためておくことで、少しずつ胃に送り、体温を維持しているのです。
そ嚢のエサが胃に送られずにとどまってしまう病気が「食滞」です。
食滞の原因はそ嚢が縮み、エサが固まってしまうこと。エサが胃に送られないので、体温が維持できず、具合が悪くなります。
成鳥の場合、食滞が起こると、かなり深刻です。
ヒナの場合は、ときどき食滞が見られ、なかには飼い主さんが気づかずに治ってしまっていることもあるようです。
ヒナが食滞になったら、エサを与えずに給餌スポイトを使って、ぬるま湯を少し飲ませます。
そのあと、そ嚢を軽く押しましょう。固まっていたエサが動くようになったら、そのまま数時間そっとしておきます。
このとき、保温と保湿をしっかり行うことがポイントです。
そ嚢を触ってみてエサがなくなっているようなら、通常のさし餌を行います。
触ってもそ嚢にエサがない様子なのにヒナの具合が悪いときは、ほかの病気のこともあります。受診しましょう。
そ嚢炎
頻繁にあくびをしたり、首を振って吐いたりするときは、そ嚢が炎症を起こしている可能性もあり、「そ嚢炎」と呼ばれています。
細菌が体内に入ったり、人間が食べるものを間違って食べてしまったりすると、そ嚢炎になります。
そ嚢炎になると、そ嚢が赤く目立ったり、そ嚢の中にガスがたまったりします。
食欲がなくなり、水ばかり大量に飲むので、フンがかなり水っぽくなります。ヒナでは、さし餌を嫌がることもあるでしょう。
予防法としては、人間用に味付けされた食べ物は絶対に与えないこと。
飼い主さんがあげなくても、放鳥時に部屋に置いてある食べ物を文鳥が食べてしまうこともあります。気をつけましょう。
また、文鳥には副食として青菜が必要ですが、粘り気の強いものは消化しにくいものです。
そ嚢炎の原因になることもあるので、避けてください。
ほかに、ヒナの体内に細菌を持ち込まないようにするため、さし餌をする際の道具は清潔なものを使うことも重要です。
さし餌のたびにエサを作り、作り置きを食べさせるようなことは避けてください。
そ嚢の乾燥
ヒナに見られる症状です。
湿度が低すぎると、そ嚢が乾燥して白くなることがあります。
そ嚢の中のエサの水分も少なくなり、エサが固まって食滞を起こしてしまいます。注意しましょう。
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